おやじ

この業界で言うところの専属ドライバーになって
社長やら専務の直属の運転手になった場合に
その専属のお客様を皆こう呼んでいる

おやじ

なんでかねw

朝と夕方もしくは夜の宴会の後
自宅と会社の往復の運転が主な仕事
楽といえば楽
ただ仕事帰りに友人と合流して一杯とか
夢のまた夢、もちろんセッションも。

それだけはちょっとつまらんな。
こんなんで金もらえるならそれはそれで良いのだけど。
めでたくおやじ持ちになったので
おやじきねんび

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# by uzumaki_style | 2017-11-07 22:25 | Comments(0)

近くて遠い対岸の家

空気が澄んでいる日なんかは
もう目の前に手が届きそうなほど近くに
そのお家はあるように見える
小さな佇まいでまあるい窓がある
広くはない庭に柿の木が一本
時折その家が見える場所を訪れる機会はあるにはある
だが、その場所から家までの道を
僕は知らない
架かる橋も辿るべき辻も分からない
緩やかに流れる川は
まるで途切れぬ貨物列車のように
永遠の踏切を点滅させる
ガタンゴトン、ガタンゴトン

遠い昔にその家を訪問した夢をみた。
ドアをノックしても誰も出てはくれなかった
去り際に振り返ると、二階のまあるい窓から
少女が空を眺めているのが見えた
その視線の先には
どんよりとした灰色の空に
川を渡るがことく大きな虹がかかっていた。

僕は「ああ」と、ため息をもらしその場を後にした
帰り道は、もう覚えていない。


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# by uzumaki_style | 2017-09-14 10:38 | Comments(0)

残り30秒

その刹那にようやく触れたたいおんの温かきこと。
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# by uzumaki_style | 2017-09-08 23:51 | Comments(0)

さるすべりと君と

あの子がいなくなった日に
咲いていた桃色の花
それまであまり意識したこともなく
ああこれがさるすべりの花なのかと
認識するに至ったのは
君を空へ送り届けたからだった

その傍らで小さな花びらが
まるで銀河のごとく渦巻き
風に揺れていたのを覚えている

さるすべりの咲く頃
甘ったれの君をもう一度ぎゅっと
抱きしめたい
そんな真夏の五秒前

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# by uzumaki_style | 2017-07-28 08:36 | Comments(0)

遠くの月

とおくとおく月ひとつ浮かぶ六月の夜
すこしくすんだようなだいだい色の光
ぼくの体の半分に影をつくる午前零時
透き通った直線と円は映写機のダンス
ぽろぽろと剥がれては雲に混ざりあい
四角い記憶は緑のセロハンのむこう側
じっとりと苔の生えた百科事典を開き
思い出そうとすることをさっきやめた
月が果てしなくとおい今夜のできごと

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# by uzumaki_style | 2017-06-10 00:17 | Comments(0)